【ダンガンロンパSS】舞園「苗木君の馬鹿!味気のないラー油!」

45 : ◆/iFN5joIsU – 2016/08/12 11:45:33.69 go6r+zog0 2/18

◆ある日の食堂
朝日奈「苗木とさやかちゃんを仲直りさせたい?」

霧切「ええ、そうなの」

大神「ほう…」

46 : ◆/iFN5joIsU – 2016/08/12 11:46:08.51 go6r+zog0 3/18

霧切「苗木君と舞園さん、もう一週間もろくに口を利いていないようなの」

霧切「こういうのは当人同士の問題だと思って今まで放っておいたんだけど、さすがにそろそろ仲裁した方がいいんじゃないかと思って…」

大神「それで、我らに相談を?」

霧切「ええ。私、こういう問題には不慣れだから…」

朝日奈「確かに最近あんまり三人一緒にいるとこ見ないなーって思ってたけど、一週間かぁ…それは心配だね」

大神「うむ…それで、喧嘩の原因に何か心当たりはないのか?」

霧切「いいえ、特には」

朝日奈「うーん…でも苗木もさやかちゃんも、誰かとケンカしてるとこなんて見た事ないよねぇ」

大神「となると、余程深刻な理由があるのだろうか…我には見当もつかぬ」

霧切「………」むむむ

47 : ◆/iFN5joIsU – 2016/08/12 11:46:56.99 go6r+zog0 4/18

朝日奈「…うーん、やっぱりここで三人で迷ってるより直接本人に聞いた方が早いよ。苗木とさやかちゃん呼んで来よう!」がたっ

朝日奈「それでドーナツ食べながら話し合いすれば、すぐに仲直りできるよ!」

霧切「そういうものなのかしら…?」

大神「まあ、喧嘩の原因がわからないようでは仲裁のしようもないからな。朝日奈の提案にも一理ある」

朝日奈「あっ!ちょうどいいところに苗木が来たよ!苗木ー!こっちこっち!!」

苗木「朝日奈さん、大神さんに…霧切さん?なんだかちょっと珍しい組み合わせだね」

朝日奈「うん!ちょっと響子ちゃんから苗木たちの事を相談されてたの!」

霧切「朝日奈さん、そんな直球に…!」

苗木「ボクたちの…?って、それってもしかして…」

大神「お主と舞園の事だ」

苗木「…やっぱりそうだよね。ごめんね、心配かけて」

霧切「いえ、こちらこそ、勝手に首を突っ込んでごめんなさい」

48 : ◆/iFN5joIsU – 2016/08/12 11:47:35.56 go6r+zog0 5/18

朝日奈「もー、響子ちゃんは気にしすぎだって!」

朝日奈「苗木だって早くさやかちゃんと仲直りしたいでしょ?だったら私たちも協力するからさ!」

苗木「朝日奈さん…」

大神「朝日奈の言う通りだ。…それで、喧嘩の原因は一体なんなのだ?」

朝日奈「うんうん、まずはそこだよね!一週間も口を利かないなんて、一体何があったの?」

苗木「………」

苗木「…きっかけ自体は大したことじゃないんだ。ただ…」

霧切「ただ?」

苗木「その、ちょっと言い合いになって、その時に舞園さんに…」

49 : ◆/iFN5joIsU – 2016/08/12 11:48:14.94 go6r+zog0 6/18

舞園『苗木君の馬鹿!味気のないラー油!』

苗木「…って言われちゃって、それで」
朝日奈「はぁ?」

大神「む?」

霧切「え…?」

50 : ◆/iFN5joIsU – 2016/08/12 11:48:50.18 go6r+zog0 7/18

朝日奈「え?ら、ラー油って、あのラー油…?それで一週間も口利いてないの?」

苗木「ただのラー油じゃないよ!味気のないラー油だよ!!」ばんっ

大神「…すまぬが、我にはそれほど非道な言葉には思えぬ」

朝日奈「私もだよ…。ていうか誰だってそうだよ!響子ちゃんだって呆れて黙って…って、響子ちゃん?」

霧切「苗木君…。それは本当なの?」ふるふる

苗木「…本当だよ」
霧切「…わかったわ。苗木君、今すぐ舞園さんを捜しに行きましょう。朝日奈さんも大神さんも手伝ってちょうだい!!」がたっ

大神「急にどうしたのだ…?」

朝日奈「響子ちゃん、何だかいつにも増して語気が強いよ…」

51 : ◆/iFN5joIsU – 2016/08/12 11:49:20.80 go6r+zog0 8/18

霧切「どうしたもこうしたもないわ!聞いたでしょう、舞園さんが言ったこと!」

大神「ラー油がどうかしたのか?」

霧切「ラー油じゃなくて味気のないラー油よ!」ばんっ

霧切「驚いたわ、まさか舞園さんがそんなひどいことを言うなんて…」

霧切「どうやら今回の件、全面的に舞園さんに非があるようね。早急に舞園さんを捜し出して、苗木君に謝罪してもらうわ!」わなわな

苗木「あ、その、霧切さん、何もそこまで…」

霧切「ダメよ!ちゃんと謝ってもらわないと、苗木君だって舞園さんを許してあげられないでしょう?」

「「………」」

大神「…朝日奈よ。味気のないラー油とは…そんなにひどい暴言なのか?」

朝日奈「そもそもケンカに使うような言葉じゃないと思うよ…?」

52 : ◆/iFN5joIsU – 2016/08/12 11:49:51.12 go6r+zog0 9/18

舞園「霧切さん、どうかしたんですか?食堂の外まで声が聞こえてきましたけど…」がちゃ

苗木「ま、舞園さん!」

舞園「えっ、な…苗木君…?」びくっ

舞園「…えっと、じゃあ、私はこれで…」

霧切「ちょっと待ってちょうだい、舞園さん」

苗木「き、霧切さん!!」

霧切「話は苗木君から聞いたわ。ちゃんと苗木君に謝りなさい」

舞園「………」

舞園「…あのときの事は、私も反省しています。ちょっとヒートアップしちゃって…苗木君に、すごくひどいことを言っちゃって…」

舞園「もちろん、すぐに我に返って謝ろうと思いました」

舞園「…でも、そのあと、苗木君が…」

53 : ◆/iFN5joIsU – 2016/08/12 11:50:26.02 go6r+zog0 10/18

苗木『ボクが味気のないラー油なら、舞園さんは炭酸の抜けたドクトルポッパーだよ!』

舞園「って…」

舞園「私…私、苗木君がそんな事を言うなんて思わなくて…!それで、なんだか…すぐに謝れなくて…」ぐすっ

大神「どくとるぽっぱー…?」

朝日奈「えっと、炭酸のジュースだよ。確か苗木の好きな…」

霧切「………」

霧切「……苗 木 君?」ゴゴゴゴゴ

苗木「……ハイ」

54 : ◆/iFN5joIsU – 2016/08/12 11:50:55.11 go6r+zog0 11/18

霧切「私、そんな話聞いてないわよ…?」

霧切「炭酸の抜けたドクトルポッパーだなんて…!そんなおぞましい事!!」ばんっ

大神「…おぞましいのか?」

朝日奈「ジュースの炭酸が抜けるなんてよくあることだと思うよ…」

霧切「二人とも、友人にそんなことを言うなんて最低よ!伸び切ったカップ麺よっ!」ばんっ

苗木「!?霧切さん、それは…!」がたっ

舞園「そんな、あんまりです、ひどすぎます…!」わなわな

朝日奈「また新たな悪口が…」

大神「カップ麺か…我は食したことはないな」

朝日奈「あ、そっかあ。さくらちゃん、ジャンクフードとか食べたことないって言ってたもんねー」

55 : ◆/iFN5joIsU – 2016/08/12 11:51:24.11 go6r+zog0 12/18

霧切「!」はっ

霧切「ごめんなさい、ついカッとなってしまったわ…。私も人のことは言えないわね」ふぅ…

舞園「…いえ、元はと言えば私が…」

苗木「ボクだって、ついムキになって…」

朝日奈「体にはあんまりよくないけど、今度一緒に食べてみる?」

大神「…そうだな。何事も経験だ」

朝日奈「そうそう!経験は大事だよ!」

霧切「これ以上言い合ってもきりがないわ。私も含めて全員が悪かったということで一旦片を付けましょう。元々の原因は大したことないのよね?」

苗木「うん、そのことなら全然…」

舞園「私もです。…苗木君、本当にごめんなさい」

苗木「ボクの方こそ…」

霧切「ほら、もう終わりだって言ったでしょ?」

苗木「あ、そうだったね!」

舞園「…ふふっ」クスッ

56 : ◆/iFN5joIsU – 2016/08/12 11:51:51.71 go6r+zog0 13/18

大神「では明日の昼食に…と、どうやらあちらも話がついたようだ」

朝日奈「なんか全く理解できないうちに丸く収まっちゃったねぇ」

大神「…気になるのか?朝日奈よ」

朝日奈「うーん…ちょっとだけ!だって三人が言ってること、全然理解できないんだもん!」

大神「そうか。ならば直接聞いてみるとしよう…」

57 : ◆/iFN5joIsU – 2016/08/12 11:52:20.00 go6r+zog0 14/18

霧切「…私たちの会話の意味がわからない?」

大神「左様…」

朝日奈「そうだよ!三人とも、なんでラー油とかカップ麺とか、変な悪口言ってるの?」

舞園「変ですかね?」

朝日奈「変だよ!普通食べ物なんか悪口にしないから!!」

苗木「えっ、でもタコとか言うよね?」

霧切「ドテカボチャとかもあるわね」

朝日奈「いやまぁ知識としては知ってるけど使わないよ…っていうかそれとラー油とかはまた違うでしょ!?」

苗木「それは違うよ朝日奈さん!味気のないラー油だよ!」論破!

大神「そこにやたら拘るのだな…」

舞園「それはそうですよ、美味しいラー油なら褒め言葉になっちゃいます」

朝日奈「褒め言葉!?褒め言葉なの!?」

霧切「当たり前じゃない。美味しいんだもの」

大神「当たり前なのか…」

58 : ◆/iFN5joIsU – 2016/08/12 11:52:49.72 go6r+zog0 15/18

苗木「この反応…ひょっとして、二人とボクらじゃ根本的な感性から違うのかな…」

舞園「そんな…このままじゃ私達、一生分かり合えないんでしょうか?」

大神(残念だが理解できる気が微塵もせぬ…)

朝日奈(というかむしろわかりたくない…)

霧切「待って。まだ決断を下すには早いわ」

霧切「そうね…或いは、二人にとって身近な食べ物に置き換えれば理解もしやすいんじゃないかしら?」

霧切「例えば朝日奈さんには『冷蔵庫に保管してカッチコチになったドーナツ』とか…」

朝日奈「なっ!?」

朝日奈「ドーナツは揚げたてが最高なのに…!しかもカチコチを通り越してカッチコチなんて…ひどいよ!ドーナツに対する侮辱だよ!」がたっ

大神「落ち着くのだ、朝日奈よ!」

霧切「大神さんには…そうね、『水に溶かして放置した高級プロテイン』なんてどうかしら?」

大神「ぬうっ!?」

大神「そ…そんなことをすれば、せっかくの高級プロテインが変質してしまうではないか!?」ゴゴゴゴゴ

59 : ◆/iFN5joIsU – 2016/08/12 11:53:16.90 go6r+zog0 16/18

苗木「ふ、二人とも落ち着いて!あくまでたとえ話!たとえ話だから!」

舞園「そうですよ!お二人は冷蔵保管したドーナツでも変質したプロテインでもありませんから!」
大神「ぬぅ、そ、そうだったな…」

朝日奈「でも、すっごくわかりやすかったよ!」

大神「ああ、これなら三人が激怒したのも頷ける」

霧切「どうやら朝日奈さんと大神さんにも理解して貰えたみたいね」

舞園「はいっ!さすが霧切さんですね!」

霧切「…褒めすぎよ。単にラー油やドクトルポッパーが二人にとって馴染みがなかったというだけだもの、身近な例を挙げれば理解できて当然よ」

苗木「確かに、あまり縁のないものだといまいちピンと来ないかもね。具なし餃子ー!とか初期のMREー!とか…?」

舞園「なるほど、確かにピンと来ませんね」

霧切「心なしか苗木君の例えにもいまいち心がこもっていないわね」

苗木「あはは、手厳しいなあ、霧切さん…」

60 : ◆/iFN5joIsU – 2016/08/12 11:53:51.12 go6r+zog0 17/18

朝日奈「あー、なんか、スッキリしたらお腹へっちゃった!さくらちゃん、ドーナツ食べに行かない?もちろん揚げたてふわふわのヤツ!」

舞園「あ、それ私も行きたいです!」

大神「では皆で行くとしようか」

霧切「そうね、たまには甘い物もいいわね。…苗木君、ボーっとしてると置いて行くわよ」

苗木「え、でも…」

舞園「ふふ、確かに苗木君以外は女の子ばかりですけど、気にしなくて大丈夫ですよ?」

朝日奈「当ったり前じゃん!わかったら早く早くー!あっ、私、ドーナツ食べ放題頼んじゃおっかな~?」

大神「朝日奈よ、それは確か予約が必要なはずだが…」

\わいわい/ \がやがや/ ぱたん…
「「………」」

桑田「…なあオメー、あいつらの会話理解できた?」

大和田「全く」

終里

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