【狛枝凪斗SS】セレス「苗木君、私と勝負をしてくれませんか?」

1 : 以下、名… – 2012/08/10(金) 20:48:39.24 Bj31CzgZ0 1/26
苗木「どうしたの、突然?」

セレス「突然ではありませんわ。私は常々気になっているんです。

『超高校級のギャンブラー』である私。『超高校級の幸運』である苗木君。本当に強いのは、果たしてどちらなのでしょう?」

セレス「試してみる価値はありますわ」

苗木「そ れ は 違 う よ !!」論破!!

苗木「ちょっと待ってよ! それってつまり、ギャンブルで勝負ってことでしょ!? 僕なんかがギャンブルでセレスさんに敵うわけないじゃないか!」

セレス「く ォ ン の ビ チ グ ソ が ぁ あ あ あ !!」反論!!

苗木「!?」

2 : 以下、名… – 2012/08/10(金) 20:49:26.84 Bj31CzgZ0 2/26
セレス「申し訳ありません。私としたことが、つい取り乱してしまいましたわ」

セレス「ですが、これは私にとってとても大切なことなのです」

苗木「……どういうこと?」

―反論ショーダウン―

セレス「よろしいですか? 私たち、希望ヶ峰学園の生徒は、超高校級と認められた特別な才能の持ち主。

私もその例に漏れず、『ギャンブラー』としての才能を見込まれてこの学園に参りました」

セレス「もちろんギャンブルに勝利するには、相手との駆け引きや自分に有利な状況を作り出すための戦略・判断力が必要です」
4 : 以下、名… – 2012/08/10(金) 20:50:33.32 Bj31CzgZ0 3/26
苗木「でも、セレスさんは僕よりずっと頭も良いし、何だかんだで行動力だってあるじゃないか(主に山田クンに無茶をさせてるだけだけど)」

セレス「確かにそれは否定しませんわ」

苗木(しないんだ)

セレス「しかし何より必要なのは、自分を勝利へと導く流れを作り出す『運』なのです」

セレス「私も、『超高校級のギャンブラー』として最強のギャンブラーを自負していますし、剛運には自信があります」

セレス「しかし、苗木君が『超高校級の幸運』である以上、私はあなたに勝つことで、自分の最強を証明しなければならないのです!!」

苗木「その言葉、斬 ら せ て も ら う !!」
5 : 以下、名… – 2012/08/10(金) 20:52:08.09 Bj31CzgZ0 4/26
苗木「確かに僕は『超高校級の幸運』なんて呼ばれてるけど、ただ抽選で選ばれただけだ。僕以外の誰にでもチャンスはあった」

苗木「つまり僕の幸運はその場限りのものなんだ。実際友達と大富豪をやっても、大抵は平民か貧民だしね」

苗木「だからセレスさん。君が僕に勝っても、それは君にとって特別な勝利にはならないんだ!!」

セレス「……ッ!!」

セレス「そう、ですわね……わかりましたわ」シュン

苗木「セレスさん……よかったよ、わかってくれて」
8 : 以下、名… – 2012/08/10(金) 20:53:26.11 Bj31CzgZ0 5/26
セレス「ええ、申し訳ありませんでした。私が間違っていましたわ……」

セレス「……まさか苗木君がここまでのコシヌケ、もとい卑怯者だったなんて……」

苗木「え?」

苗木「ちょ、ちょっと。それってどういう……」

セレス「抽選だろうと何だろうと、あなたが希望ヶ峰学園に選ばれたことは純然たる事実」

セレス「私は思いましたわ。それは単なる偶然ではなく、苗木君の持つ「何か」が苗木君自身を希望ヶ峰学園へ導いた、その結果であろうと」

セレス「そしてその「何か」を見極め、モノにすることで、私もギャンブラーとしてさらに成長できると……」

セレス「それなのに、当の苗木君は、自分の才能と向き合い困難に立ち向かうどころか、弱さを盾に勝負から逃げることを選んでしまうだなんて……」
9 : 以下、名… – 2012/08/10(金) 20:54:51.57 Bj31CzgZ0 6/26
苗木「え、な……」

セレス「あまつさえ、ギャンブラー人生を懸けた乙女の一世一代のお願いを無碍にして、成長の機会を奪うだなんて……」

セレス「これをビチg、卑怯者と呼ばずして何と呼ぶのでしょう?」

セレス「私の見込み違いとは言え……」

セレス「正直、ガッカリですわ」

苗木「」プチン

苗木「希 望 を 捨 て ち ゃ ダ メ だ !!」論破!!
13 : 以下、名… – 2012/08/10(金) 20:56:20.23 Bj31CzgZ0 7/26
苗木「わかったよ、セレスさん! 僕はもう逃げない! 」

セレス「あら、まだいたんですの? もはや貴方に用はありませんわ。どこへなりとお失せなさい」

苗木「いや、僕だってそこまで言われたらもう引き下がれないよ」

苗木「正直、どこまでセレスさんの相手が務まるかはわからないけど……」

苗木「これがセレスさんの力になるって言うなら、いくらでも協力するよ!」

セレス「苗木君……」

苗木「ただし、僕も『超高校級の幸運』として、やるからには全力で相手をさせてもらうよ!」
14 : 以下、名… – 2012/08/10(金) 20:57:50.93 Bj31CzgZ0 8/26
セレス「」キュン

セレス「あ、ありがとうございます」

苗木「こっちこそ、ごめん。てっきりセレスさんが勝負にかこつけて僕をカモろうとしてるのかなんて邪推しちゃったんだ」

セレス「まあ……ひどいですわ、私がそんなことするわけがありませんわ」

苗木(してるじゃないか)

セレス「では、とにかく今日の9時に娯楽室でお待ちしていますわ」

苗木「うん、わかった。じゃあね!」

セレス(チョロいな)

17 : 以下、名… – 2012/08/10(金) 21:16:59.71 Bj31CzgZ0 9/26
―PM9:00 娯楽室―

セレス「ウフフ……」

セレス「苗木君にはいずれ私のナイトになってもらわなくてはなりません」

セレス「霧切さんや舞園さんの手垢が付く前に、私のものにしなくては……」

――
――――

セレス「どうしましたの、苗木君? 貴方の実力はそんなものではないはずですわ!」

苗木「やっぱりセレスさんにはかなわないよー。しりのけまでぬかれてはなぢもでないよー」

セレス「さあ、もうひと勝負行きますわよ」

苗木「もうすってんてんで、かけるものがないよー」

セレス「まあ……では、最後に苗木君自身を賭けてくださいな。私も私を賭けますわ。勝った方が負けた方を好きなように出来るというのはいかがでしょう?」

苗木「わひー。セレスさんをすきにできるだなんてー。がぜんやるきだよー」

セレス「あらあらウフフ」
――――
――
18 : 以下、名… – 2012/08/10(金) 21:19:51.11 Bj31CzgZ0 10/26
セレス「ウフフフフフフ……」

ガラ

苗木「お待たせ、セレスさん!」

セレス「! お待ちしておりましたわ、な……え?」

葉隠「うーす、邪魔するべ!」

狛枝「娯楽室か……入るのは初めてだね」

セレス「え? ……え?」

苗木「よかったよ、時間に間に合って。ふたりを呼びに行ってたから、遅れるかと思って焦っちゃったよ」

セレス「えーと、苗木君?」

苗木「どうしたの、セレスさん?」

セレス「そのお二方は、一体……?」
19 : 以下、名… – 2012/08/10(金) 21:23:46.14 Bj31CzgZ0 11/26
苗木「やだなあ、葉隠クンと……ああ、狛枝クンには会った事がないんだね。学年は違うけど、彼も僕と同じ『超高校級の幸運』なんだ」

狛枝「初めまして、『超高校級のギャンブラー』セレスティア・ルーデンベルクさん。『超高校級の幸運』狛枝凪斗です。よろしく」

セレス「はあ、よろしく。いえ、そうではなく……なぜ、そのお二方がここに?」

葉隠「かー。セレスっちも水臭いべ。同じ「ヤスヒロ」同士仲良く遊びましょっちゅー、苗木っちの粋な計らい……」

セレス「テメェはすッ込んでろやインチキ野郎がぁあああああ!!」

葉隠「ヒィ」
22 : 以下、名… – 2012/08/10(金) 21:27:48.01 Bj31CzgZ0 12/26
苗木「あの後、セレスさんと話したことをよく考えてみたんだ」

苗木「セレスさんが『超高校級の幸運』から学びたいことがあるなら、

僕だけじゃなく、もっと多くの人と戦った方が良いんじゃないかと思ったんだ」

苗木「あいにく、他の『超高校級の幸運』の知り合いは狛枝クンしかいなかったから彼しか呼べなかったけど、

それでも僕一人と戦うよりはずっと良いはずだ」

狛枝「僕ごときにセレスさんのような人の相手が務まる訳はないけど、苗木クンの頼みだったからね。

同じ『幸運』のよしみで、引き受けさせてもらうことにしたんだ」

セレス「あー……なるほど。それはわかりましたわ。ですが……」チラ

葉隠「かー。セレスっちも水臭いべ。同じ「ヤスヒロ」同士仲良く遊びましょっちゅー、苗木っちの粋な計らい……」

セレス「すッ込んでろッつッてんだろがネオマンジュウウニがぁあああああ!!」

葉隠「ヒィ」
24 : 以下、名… – 2012/08/10(金) 21:32:21.22 Bj31CzgZ0 13/26
狛枝「葉隠クンを誘ったのは、僕の提案だよ」

セレス「は?」

狛枝「彼は「どんな未来でも20%の確率で言い当てる」能力を持つ『超高校級の占い師』。

言い換えればそれは、「20%の確率で未来を確定させる」能力ということになる。

『運』について学びたいなら、ある意味彼は僕ら『幸運』よりもうってつけの相手だと思わない?」

セレス「ぐぬぬ……」

葉隠「ま、そーゆー事だべ! なんだかよくわかんねーが、セレスっちのために俺が一肌脱いでやるべ! 大船に乗ったつもりで」

セレス「」ギロリ

葉隠「ヒィ」
26 : 以下、名… – 2012/08/10(金) 21:36:11.75 Bj31CzgZ0 14/26
苗木「あはは……えっと、それじゃあそろそろ始めようか」

狛枝「そうだね。まぁ、僕ごとき屑が『超高校級のギャンブラー』に何を教えてあげられるのかはわからないけど……

こんな僕でも、君の希望の踏み台くらいにはなれると思うんだよね」

葉隠「まぁ、心配することはないべ! ピーンと来たべ、この試練を乗り越えれば、

セレスっちは一回りも二回りも大きく成長できるべ! 俺の占いは三割当たる!」

苗木「せっかく4人いることだし、まずはオーソドックスに麻雀からにしようか」

葉隠「おう! ノって来たべ! 点あたり千円賭けだべ!」

セレス「……」

セレス(当事者たる私を差し置いて話が進んでますわね……)

セレス(こうなっては仕方がありません、予定変更ですわ)

セレス(全員まとめて、私の奴隷にして差し上げますわ!!)
29 : 以下、名… – 2012/08/10(金) 21:40:56.39 Bj31CzgZ0 15/26
――
――――

セレス「」

狛枝「ツモ。ツモ。ロン。ツモ」

セレス(『超高校級の幸運』のひとりとは言っていましたが……)

狛枝「ツモ。ツモ。カン……パオ。テンパイ。ロン。ツモ」

セレス(先程から、バカヅキなんてモンじゃありませんわ……)

狛枝「ロン。ロン。ツモ。ツモ。テンパイ。ツモ。テンパイ。ロン。ツモ。ツモ。ツモ。」

セレス(狛枝……凪斗……)

狛枝「ロン。ツモ。ツモ。」

セレス(この男……)コト

狛枝「ロン」

セレス「ッ!?」

狛枝「あ、八連荘だから32000点だね」

セレス(……一体、何者!?)
35 : 以下、名… – 2012/08/10(金) 21:48:21.29 Bj31CzgZ0 16/26
葉隠「かー! 狛枝っち強ェべー! さすが『超高校級の幸運』だべ!」

セレス(何の疑問も持ってない!?)

狛枝「僕の唯一の取り柄だからね。これくらいは僕にだって出来るよ」

セレス(なアホな)

苗木「でも、これはすごいよ。やっぱり、狛枝クンの『幸運』に比べたら僕なんて……あ、セレスさん、それロン! 24000点」

セレス「!?」

セレス(苗木君まで!?)

葉隠「うお、苗木っちも調子が出てきたみたいだべ! よーし、俺も負けてはいられないべ……む!」
37 : 以下、名… – 2012/08/10(金) 21:55:38.50 Bj31CzgZ0 17/26
葉隠「ピーンと来たべ! この局、和了るのは俺だべ!」

セレス「な……何を言ってますの!?」

葉隠「俺の占いは3割当た……ツモったべー! 13面待ち国士天和! 24000・48000だべー!」

セレス(なアホな)

狛枝「……」

セレス(アホの葉隠君ですらトリプル役満を和了ってますのに……)

狛枝「……ん。セ……。……スさん」

セレス(これでは、私の立場がありませんわ……)

狛枝「セレスさん?」

セレス「!? あ、あぁ、申し訳ありません。少しボーっとしていましたわ……」

狛枝「あははっ、良かった。僕みたいな屑とは話もしたくないから、無視されてるんじゃないかと思ったよ。

あ、それとも、呼び名を変えた方がいいのかな? ここはいっそ、本名の方で安広さんと」
40 : >>39ゴンメ – 2012/08/10(金) 22:02:15.78 Bj31CzgZ0 18/26
セレス「構いませんわ!! それより、どうかしまして?」(どうして私の本名を!?)

狛枝「セレスさんこそ、どうかしたのかなって」

セレス「は?」

狛枝「さっきから僕達3人ばっかり和了っているから気になってるんだ。もしかしたら僕達に気を遣って、手加減してくれているのかな、って」

セレス「……だったら、どうだと言うんですの?」

狛枝「正直、ガッカリだなあって」

セレス「……え?」

狛枝「やっぱり、僕ごときの力じゃあ超高校級の才能の踏み台にすらなれないのかなって」

狛枝「僕には、『幸運』以外に何の取り柄も才能もないから、それができなきゃ存在価値が無くなってしまう」

狛枝「キミの『希望』のための踏み台になれない……そのことが残念でしょうがないんだ。自分の無力さが悔しいよ……」
45 : >>42すんません地和でしたすんません – 2012/08/10(金) 22:06:06.91 Bj31CzgZ0 19/26
セレス「…………」

セレス(先ほどから、この方はわけがわかりませんわ)

セレス(あれだけの和了りを続ける不気味な運もそうですが、先ほどから妙に固執している『希望』とは、一体どういう意味なのでしょう)

セレス(いいえ、そんなことはもう問題ではありませんわね)

セレス「ムカツク……」ボソ

苗木「? セレスさん、何か言った?」

セレス(叩き潰して差し上げなければ、気が済みませんわ)

セレス「いいえ、何も」

苗木「そう? なら良いんだけど……」

セレス(こんな……こんなわけのわからない男に……)

セレス(『幸運』なんかに負けたりしませんわ!)キッ
50 : 以下、名… – 2012/08/10(金) 22:15:22.11 Bj31CzgZ0 20/26
――
――――
狛枝「ツモ」

苗木「ツモ。ロン」

狛枝「ロン。ロン。ツモ」

セレス(幸運には勝てませんでしたわ……)

葉隠「いやー、二人にはさっぱり敵わないべー」ハッハッハ!!

セレス(私はもう眼中にないという事ですの……?)

苗木「それは違うよ! 葉隠クンは、自分の和了局を毎回言い当ててるじゃないか!」論破!!

ワイワイキャッキャ

セレス(パーペキに蚊帳の外ですわね……)

狛枝「……」
52 : 以下、名… – 2012/08/10(金) 22:20:45.97 Bj31CzgZ0 21/26
セレス(いけませんわ、このまま負け続けては私のメンツに関わる……!!)

セレス(く……これだけはやりたくありませんでしたが、仕方ありませんわ!!)カッ

狛枝「……」コト

セレス「ロン!! 24000点!!」

狛枝「……」

葉隠「うお! セレスっちさすがだべ!」

セレス「……フフフ、これくらい当然ですわ。 さあ、次に行きますわよ」

狛枝「いや、残念だけどここまでだよ。セレスティア・ルーデンベルクさん」

セレス「……え?」

58 : 以下、名… – 2012/08/10(金) 22:37:40.68 Bj31CzgZ0 22/26
苗木「……狛枝クン?」

葉隠「何言ってるべ! 夜はまだまだこれから……」

狛枝「そうじゃないんだ。……セレスさん。僕はね、イカサマを咎めるつもりはないよ」

セレス「!?」

苗木「狛枝クン、一体何を……」

狛枝「苗木クン、良く見てよ……ほら、セレスさんがこの局の6巡目に捨てた牌は、6筒ではなく6萬だったハズだ」

セレス「…………!!」

葉隠「げ! 全然気付かなかったべ!」

狛枝「当然だよ。イカサマなんてギャンブルで当然行われる行為である以上、気付かれてはいけないものだからね。

そしてそれと同時に、当然気付かなくてはいけないんだ……『超高校級のギャンブラー』なら、ね」

狛枝「セレスさん。僕が、今夜の対局で何度積み込んでいたかわかるかい?」

セレス(……!? 嘘でしょう!?)
60 : 以下、名… – 2012/08/10(金) 22:46:59.84 Bj31CzgZ0 23/26
狛枝「当然だよ。だって、そうでもしなきゃ『超高校級のギャンブラー』相手に、ボクなんかが太刀打ちできるわけないと思ったからね」

狛枝「僕はてっきり、セレスさんがすべて見逃してくれていたんだと思っていたよ。でも、その反応を見る限り、やっぱり違うみたいだね」

狛枝「確かに、踏み台になっていいと言ったけど、それはあくまで才能が希望として開花するのを見届けるためだ」

狛枝「ただ単に君のアイデンティティを守るためじゃない」

狛枝「僕は、『希望』の踏み台になれないことが残念だと言ったけど」

狛枝「それよりも残念なのは、自分の憧れた才能の、『希望』の終わりを見てしまうことだ」

狛枝「仮にも常に真剣勝負に生きる『超高校級のギャンブラー』が、いくら僕みたいなどうしようもない屑相手だからと勝負を投げてしまうなんて……」

狛枝「セレスさん……君はもはや、『希望』なんかじゃない」

狛枝「ただの『絶望』だよ」

狛枝「君はもう、ここまでなんだ」

セレス「」

BREAK!!
67 : 以下、名… – 2012/08/10(金) 22:55:23.28 Bj31CzgZ0 24/26
狛枝「じゃあ、僕はこれで失礼するよ。またね、苗木クン」ガチャ バタン

苗木「あ、ちょ、ちょっと、狛枝クン……」

葉隠「あー、えーっと……俺も今日はこの辺で帰らせてもらうべ……」ソソクサ

苗木「葉隠クン……」

苗木「…………」

セレス「…………」

苗木「…………えっと」

セレス「……あら、まだいたんですの? もはや貴方に用はありませんわ。どこへなりとお失せなさい……」

苗木「…………うん。また明日……」ガチャ バタン

セレス「…………」

セレス「わたくしは……」

セレス「いったい……」

69 : 以下、名… – 2012/08/10(金) 23:03:18.80 Bj31CzgZ0 25/26
――
――――

狛枝「やあ、苗木クン」

苗木「あ、狛枝クン……昨日は、ありがとう。結局、全部狛枝クンの言ってた通りになっちゃったね」

狛枝「……セレスさんはどうだった?」

苗木「やっぱり大分堪えちゃったみたいだね。見ていられなくて、結局出て来ちゃったよ」

狛枝「彼女は、きっと大丈夫だよ。なにせ、『超高校級の占い師』のお墨付きだ」

苗木「全部、セレスさんのために……?」

狛枝「まあ、僕みたいなどうしようもないヤツが彼女の成長の一助になろうだなんて、おこがましいにも程があると思われるだろうけどね」

苗木「セレスさんの、成長……でも、さすがにちょっとやりすぎだよ。僕、セレスさんの様子を見て来る」タッタッタ……

狛枝「…………」
75 : 以下、名… – 2012/08/10(金) 23:14:47.07 Bj31CzgZ0 26/26
狛枝「やりすぎ、か……」

狛枝「そ  れ  は  違  う  よ  ……」

狛枝「彼女だって、仮にも『超高校級』の才能を持つ希望のひとりなんだよ。この程度の絶望に、負ける訳ないじゃないか」

狛枝「ねぇ、想像しただけでゾクゾクしないかい? この絶望に打ち克った彼女の才能が、どんな希望となって輝くのか……」

狛枝「僕はね、『超高校級の超高校級マニア』として、そんなふうに才能が昇華する瞬間に立ち会うために、この希望ヶ峰学園に来たんだ」

狛枝「僕の『幸運』をもってしても、その瞬間に立ち会うことはいまだできない……

その現実は、僕と他の『超高校級』の皆との距離をそのまま表しているように思う事もある」

狛枝「そして、その距離は絶望的なまでに長い」

狛枝「だけどね、その絶望を乗り越えた先にこそ、僕が求める真の希望があるんだ」

狛枝「その希望を見届けるためなら、どんな手段だって厭わないんだよ」

狛枝「君たちを絶望に堕とすことだって、ね……」
おわり

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